2ゴールずつを挙げたミュラー(左)とレバンドフスキ(右)【写真:Getty Images】
【バイエルン・ミュンヘン 5-1 ドルトムント ブンデスリーガ第8節】
ブンデスリーガ第8節が4日に行われ、ドルトムントはアウェイで王者バイエルン・ミュンヘンと対戦した。
負傷者が多いドルトムントは最終ラインのメンバーを大きく入れ替えた。右に本来CBのパパスタソプーロスが起用され、右が本職のピシュチェクが左へ。中央ではフンメルスとベンダーがコンビを組む。
中盤の構成は底にヴァイグルが入り、ギュンドアンとカストロがインサイドハーフを務める。1トップは変わらずオーバメヤンで、香川とムヒタリアンが2列目に、不調のロイスはベンチスタートとなった。
対するバイエルンは古巣対決となるゲッツェとレバンドフスキが先発出場。グアルディオラ監督は超攻撃的な布陣を採用し、攻撃時に中盤の底に入ったX・アロンソが最終ラインに入る変則的な形に。SBを高い位置まで上げ、攻撃に厚みを持たせようとする。
26分、ドルトムントの浅いディフェンスラインの裏にロングパスが出ると、右から飛び出したミュラーがGKを絶妙なタッチでかわし、無人のゴールに流し込んでバイエルンが先制した。
さらに34分、カウンターの流れからペナルティエリア内でラームのパスを受けたチアゴがムヒタリアンともつれて倒れると、主審はバイエルンにPKを与える。それをミュラーが落ち着いて決め、リードを2点に広げた。
だがドルトムントも負けていない。37分、素早くパスをつないで前線まで運ぶと、右に抜け出したカストロが1タッチで中へ折り返し、詰めたオーバメヤンが8試合連続となるゴールを挙げて1点差に迫る。
反撃の兆しを見せたドルトムントだったが、後半開始早々に悪夢が訪れる。46分、ボアテングのロングボール1本でディフェンスラインを破られ、絶好調のレバンドフスキにゴールを許してしまった。
完全にゲームプランが崩れてしまったドルトムントとしては動かざるをえず、53分に一気に2枚替えを敢行する。カストロと前半途中から存在感が希薄になっていた香川を下げてヤヌザイとロイスを投入。前線に厚みを持たせて攻撃的な姿勢を明確にした。
それでもバイエルンは強さを見せつける。58分、右サイドでボールを受けたゲッツェがファーサイドのレバンドフスキめがけて正確無比のクロスを届け、最後はプッシュするだけ。驚くほどシンプルな展開で4点目を奪う。
王者はこれでも攻撃の手を緩めない。66分、チアゴが仕掛けて相手DFに止められ、こぼれたところにゲッツェが反応してGKの逆を突く一発を沈めて5点目。優勝を争うと見られていたドルトムントとの差は4点に広がる。
1点でも返したいドルトムントは79分にFKを獲得するも、ヤヌザイの強烈なシュートはGKノイアーに難なく処理されてしまう。
最後は徐々にゲームのテンポを落としながら失点を最小限に抑えて悠々と逃げ切ったバイエルンが優勝争いの行方を大きく左右する一戦を5得点大勝で締めくくった。
香川は53分までプレーするも目立った活躍は見せられず、完全に封じこめられたチームに引きずられるようにノーインパクトに終わった。
公式戦3試合連続で勝ちから遠ざかるドルトムントの次節は、代表ウィーク明けの17日に武藤嘉紀が所属するマインツ戦となる。公式戦11連勝中のバイエルンは同日にアウェイでブレーメンと対戦する。
【得点者】
26分 1-0 ミュラー(バイエルン)
35分 2-0 ミュラー(バイエルン)
36分 2-1 オーバメヤン(ドルトムント)
46分 3-1 レバンドフスキ(バイエルン)
58分 4-1 レバンドフスキ(バイエルン)
66分 5-1 ゲッツェ(バイエルン)
【了】