FIFAのゼップ・ブラッター会長【写真:Getty Images】
幹部の汚職疑惑に揺れるFIFAにおいて、ゼップ・ブラッター会長もスイス当局から刑事訴訟されて捜査対象になっている。
こうした動きを受け、FIFAの最上位スポンサーである「FIFAパートナー」のうち4社がブラッター会長の即時退任を求めている。英『BBC』など複数メディアが報じた。
コカ・コーラは「信頼できる持続可能な改革を本格的に始めるため、ブラッター会長の即時辞任を求める。日を追うごとにFIFAのイメージと評判が損なわれている」とする声明を発表し、FIFAの現状を非難した。
またマクドナルドとビザもブラッター会長の辞任が「サッカー界とスポーツのために最善の利益」と主張し、アメリカのビールブランド『バドワイザー』を生産するアンハイザー・ブッシュ・インベブも同氏が「改革プロセスにおける障害」であると批判している。
これら4社と同じく「FIFAパートナー」のアディダス、ガスプロム、ヒュンダイは目立った動きを見せていない。
一方、この動きに追随するようにイギリスのスポーツ大臣であるトレイシー・クラウチ氏も「早くブラッターがいなくなれば、FIFAの大規模な改革をすぐに始められる」と、サッカー界のトップに居座る79歳に対して批判的な姿勢を示している。
ブラッター会長はUEFAのミシェル・プラティニ会長に対して不正に資金を提供した疑いで背任と横領の容疑をかけられている。同氏の弁護士は2日「辞任はFIFAの利益や改革の進行に関係ない。彼は辞任しない」と声明を発表し、職を辞さない構えを明らかにした。
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