ローテーションが問われる試合
2015年9月29日、バイエルン・ミュンヘンは圧巻のフットボールでディナモ・ザグレブを一蹴した。DFラインをセンターサークルの前に押し上げ、クロアチア王者を圧倒する。5-0。欧州チャンピオンズリーグのグループFを2連勝した。ブンデスリーガでボルシア・ドルトムントをホームに迎える、5日前のことだ。
ドルトムントは10月1日にアウェイでPAOKサロニキと対戦する。ヨーロッパリーグのグループC第2節を、ギリシャで戦う。ミュンヘンで行われるバイエルン戦の3日前のことである。
9月30日付の『シュポルトビルト』誌は、来たるバイエルン対ドルトムントを「トゥヘルの最初の決戦」と記した。サロニキ戦は、その前哨戦ということになる。
もちろん、サロニキ戦はELの重要な試合であり、ゲームの価値はバイエルン戦に劣らない。どちらも90分間だ。前節ダルムシュタット戦の後で、香川真司は「まずはヨーロッパリーグのことを考える」と言葉を残した。
しかし同時に、香川も「意識せざるを得ない」と言うように、次に控えるバイエルンを度外視してサロニキとの90分間に臨むのは得策ではない。「決戦」に向けての猶予は、バイエルンが中4日であるのに対して、ドルトムントは中2日である。バイエルンはCLをホームで戦った。ドルトムントはELをアウェイで戦う。
要するに、BVBにとってサロニキ戦は、選手のやり繰り=ローテーションが問われる試合、ということだ。