今季最高のパフォーマンスを魅せた香川真司
ソシエダ戦の香川真司は間違いなく今季最高のパフォーマンスだった。
チャンピオンズリーグ・グループステージ第4節レアル・ソシエダ対マンチェスター・ユナイテッドの一戦は、0-0のスコアレスドローで幕を閉じた。得点に絡むという形での結果こそ残すことができなかった香川だが、91分までプレーし大きなインパクトを残した。
今季ここまで何かと香川のパフォーマンスにケチをつけてきた私だが、今晩に限っては何も香川について批判するポイントが見当たらない。香川は自分の良さを活かしつつ、モイーズ監督が評価したくなるようなプレーを魅せてくれた。
得点が入らなかったのは残念ではあるが、もし私に香川に対する得点をつける権限があったら8点以上はつけるだろう。それくらいに香川は際立っていた。
では、香川の素晴らしかったプレーについて説明していきたい。
香川のスペイン的なショートパス中心のプレーと、デイヴィッド・モイーズ監督が好みの英国的な縦に早いサッカーは対極的な存在ではあるかもしれない。しかし、時間帯によって両方のプレーを使いわけることができれば、相手DFにとって読みにくい厄介な選手であることを意味する。
そして、ソシエダ戦の香川は今季初めて、「モイーズが好むプレー」「自身が好むプレー」を使いわけて相手の脅威になっていたのだ。では「モイーズが好むプレー」とはどのようなものか。
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