「前半は完璧」。しかし本田は…
「前半は完璧だった。だが前半で3-0にして、試合を支配しておきながら、全てを台無しにしてしまうところだった。まあ、ストレスをコントロールするということがチームにとっては重要であり、久しく勝ってなかったこのミランはその術を知らなかった。
それを習う、という意味においてはいい経験だったし、チームはこれを糧として成長するはずだろう。それにしても、ありえない。(3-0から追いつかれた)2005年のチャンピオンズリーグ決勝を思い出したが、私はカルレット(カルロ・アンチェロッティ元監督)よりもラッキーだった」
前半を3-0で折り返しながら、終わってみればヒヤヒヤの展開でウディネーゼに辛勝したミラン。記者会見場に現れたシニシャ・ミハイロビッチ監督の表情は、非常に厳しいものだった。会見ではいい勉強になったと言わんばかりの発言をしていたが、ロッカールームでは激怒していたに違いない。
ただその監督をして「完璧」と言わしめた前半、本田圭祐は蚊帳の外にいた。見せ場を作れないばかりかミスも連発し、3点リードを1点差まで詰められた後半18分に交代でベンチに下げられた。
1年半前「本田はムカつくんだよ!」と筆者がミラニスタに罵声を浴びせられたのがこのスタジアム。今回はそういうことはなかったものの、ウディネーゼファンに混じってミランを応援しに来ていた大勢のミラニスタたちからは、やっぱりブーイングが上がっていた。
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