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本田圭佑 9年前

本田へのブーイングが意味するものとは。一度は熱狂も…不満募らすサン・シーロのファン

ミランは現地時間19日、セリエA第4節でパレルモと対戦した。2度も同点に追いつかれたミランだったが、カルロス・バッカの決勝点で今季2勝目を挙げた。先発した日本代表FW本田圭祐は後半34分に交代。そこて待ち受けていたのは、本拠地サン・シーロのファンからの容赦ないブーイングだった。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

本田の交代…スタンドからはブーイング

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交代時にスタンドから大きなブーイングを浴びた本田圭祐【写真:Getty Images】

 パレルモ戦の後半34分、ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は3人目の交代選手としてアンドレア・ポーリを準備させた。ボードに示された番号は「10アウト、16イン」。その時、サン・シーロのスタンドの観客はベンチに下がる本田圭祐に向けてものすごいブーイングを浴びせた。

 得点に絡めなかったから、批判をされることについては致し方がない。ただ前節インテル戦のようにリードされた中での交代ならまだしも、チームが勝っている時だ。苛烈なブーイングを目の当たりにして、ピッチの上では主将のリッカルド・モントリーボはスタンドを向いて拍手するよう促していた。

 まあもっとも、サン・シーロというのはそういうスタジアムである。ここの観客は納得いかないプレーをした選手に対しては容赦がない。「観客は彼に対し、腹に一物持っているんだろう」と地元記者の一人は語った。

 それにしても何が気に入らなかったのか。後半、パレルモにペースを持って行かれていた場面で、本田のインターセプトやルーズボールの回収は危険な流れを何度も絶っている。特に後半12分、後方の守備が乱れまくる中でパレルモのMFマト・ヤヤロからボールを奪ったのち、縦に走り抜けたユライ・クツカにパスを通したシーンでは彼ら自身が熱狂していたはずなのだ。

 第一、攻撃にしたって本田がルイス・アドリアーノに付けた縦パスや、MFやSBを走らせたパスが起点となってチャンスは作れている。ミハイロビッチ監督は「狭いゾーンでのコンビネーションを練習した」と語っていたが、それを意識したプレーになっていたことは分かった。

「でもなんであいつがいるのか分からない! ミランは10人でプレーしていた!」「上手いのは分かる。ただカタツムリみたいに遅い!」ファンに話をきくと、そんな反応だった。

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