ファンや記者も…本田に集中するバッシングの嵐
まさに蛇蝎のごとし。13日のミラノダービー後、イタリアでの本田圭祐に対するバッシングが凄い。
「ミランの中で、彼は唯一の汚点。速攻を求める(シニシャ・)ミハイロビッチ監督のサッカーでは、まさに自ら飛び出した魚だ」。テレビの記者がトップ下として落第点を押す。
「本田は幽霊だった。いくらマーケティングのためとはいっても、ピッチでの実態が伴わなければ意味はないことを知るべきだ」。あるコメンテーターが、プロ選手としての存在価値まで否定するようなことを公言する。
試合後のTV中継で、「なぜ本田ではなくて(カルロス・)バッカを変えたのですか?」と質問した女性司会者に対し、ミハイロビッチ監督が「監督してんのはオレだからだ。あんたは女性司会者だろうが」とムッとして返したシーンがあった。
しかしそれを報じたWEB系メディアの記事に寄せられたコメントを読むと、女性司会者に同情的な声が多い。「彼女は間違ったこと聞いたか? ミランは実質10人で戦っていたというのに」「暗に言われてんだよ。『どうしてもアジアの視聴者のために本田を使わなきゃいけなかったんですか』と」。むしろ本田を起用続けたことを非難するのは当然じゃないか、という雰囲気だ。
インテルの長友佑都も批判されたが、一生懸命頑張ることには一目置かれていた。しかし本田の場合、どんなに守備をしたってミランのファンやメディアは結局認めていない。理由はシンプル。10番が、トップ下が攻撃面で危険をもたらしていなければ、批判されても仕方ないということなのである。