フットボールチャンネル

香川真司 9年前

ドルトムント、再び“バイエルン・ハンター”へ。開幕好調の要因とは。香川はハノーファー戦も先発濃厚

開幕から3連勝とスタートダッシュに成功したドルトムント。攻撃面が機能しているが、守備面でも失点わずか1と安定感を見せている。その大きな要因となっているのがDFマッツ・フンメルスの存在。さらに、ロイスが語るチームの変化とは。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「トゥヘルの最も大きな心配事」を払拭

20150912_hum_getty
マッツ・フンメルス【写真:Getty Images】

 ボルシア・ドルトムントは「再生」した。少なくともローター・マテウス氏は、そう考えている。2015年9月9日付の『シュポルトビルト』誌に対して、90年W杯の世界王者は「トゥヘルの下でドルトムントは再び本物のバイエルン・ハンターとなりうるだろう」と述べた。

 そして「カガワとムヒタリヤンはオーバメヤンとロイスとともに素晴らしい攻撃カルテットを形成する」と、マテウス氏も“ファンタスティック4”に言及する。

 一方で、失点数の少なさも際立つ。ここまで3試合を終えて1失点と、バイエルンと並びブンデスリーガではトップの成績だ。まだ3試合を終えたに過ぎない。しかし10日付の『キッカー』誌によれば、「開幕に当たってトゥヘルの最も大きな心配事は彼のチームのディフェンスの安定性だった」という。

 昨季は最終節を終えて42失点と、18失点で終えた王者バイエルンに比べてドルトムントは2倍以上の失点を喫している。CBのフンメルスは、ブラジルW杯の決勝でメッシ率いるアルゼンチンと死闘を演じたことで、燃え尽き症候群にかかってしまったかのようだった。

 しかし14年W杯の世界王者は「再生」する。新たなシーズンで、フンメルスは輝きを取り戻した。8月30日のヘルタ・ベルリン戦では原口元気のワンチャンスをきっちり潰すなど、抜け目はない。

 原口は「駆け引きが上手だというか、負けてしまいましたね」と舌を巻いた。『キッカー』誌は、第2節と第3節のベストイレブンに選出する。香川たちが得点を重ねる背景には、「トゥヘルの最も大きな心配事」を払拭した好調のCBの存在があるのだ。

1 2

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!