練習に励む本田圭佑【写真:Getty Images】
W杯アジア2次予選のアフガニスタン戦が開催されるイランのテヘランに到着した日本代表は5日、現地でトレーニングを行った。
ちょうど6年前の9月5日、オランダとの国際親善試合でFKのキッカーをめぐり中村俊輔と本田圭佑が互いの主張をぶつけ合う姿を覚えている人は多い。
当時は日本代表として駆け出しだった本田が、6年経って中心選手となり、かのFKについて語った。
「後にも先にも僕が俊さんよりFKがうまいなと思ったことは一度もない」と前置きした本田は、「それでもあの時は蹴りたいと思ってそれを主張したわけで、オランダへ移籍した時、練習していない奴がFKになると5人くらい立つんですね。そういうのも学んだ」と、海外で身に着けた貪欲な姿勢がもたらしたものだと明かす。
オランダのVVVフェンロというスモールクラブから、いまやミランというビッグクラブで10番を背負うまでに成長した。だが中村への敬意は忘れない。
「チームで2部も経験して1部も経験してるでしょ。それがいいとは言わないですけど、代表に来ているメンバーでそういう面白い場所で面白い経験してる人間がいても、そういう血がいてもいいんじゃないかな」
すでに組織として完成された1部のクラブでプレーする選手が多い中、環境の整わない2部クラブで経験したことが今に生きていると語る本田。
若手たちに本物のサバイバルをくぐり抜ける重要性を説き、「彼らに才能があるんだったら、その才能は死なないですから、あとはそれを経験とともに技術をどこでどう生かすかっていうのを学んでいくだけだと思っている」と持論を展開して成長を促した。
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