ローマ、ナポリも柿谷への興味
「ミランが柿谷に興味」。
10月23日、イタリアのスポーツ系サイトを中心に、このようなニュースが国内を駆け巡った。今夏にCSKAモスクワから本田圭佑の獲得を画策していたミランが、セレッソのエース、そして日本代表の新鋭アタッカーの獲得に興味を示していると報道されたのだ。
柿谷曜一郎の名前が移籍情報系のサイトに登場したのは、実はこれが初めてではない。昨季の冬にはローマ、そして今夏にはナポリにも「第2のナカタに興味を示している」という報道が上がっていた。
さらにはイングランドのメディアでは「柿谷にはガラタサライとアーセナル、そしてインテルが競合している」とも伝えられていた。メルカートでの評価額は200万ユーロとの報道もある。
代表キャップもコンスタントに刻み始め、ブラジルW杯に行く可能性も高まっている23歳。しかし、この冬の獲得に向けてミランが本格的に獲得に動いている形跡はないようだ。
そもそも23日の報道がされた時点では「ミランに柿谷がオファー」とも表現されていた。そしてそれは文法の間違いでも、もしかしたら柿谷がエリック・トヒル(インテルを買収したインドネシア人)のように凄い金を持っていてクラブを買おうとしているわけでもなく、「仲介者からクラブに身分紹介があった」という話。ここから分かるのは、代理人からクラブに売り込みがあった可能性があるということだけである。
どのみち、ミランが冬に柿谷を獲得するのは制度的にもあり得ない。「将来ということなら分からないが、今ミランは動いていない。FW陣に人を余らせているくらいだからね。そしてEU圏外国人選手の獲得枠は一つ空いているが、それもこの1月で埋まる」。ミランに密着する、移籍情報担当のスポーツ記者はこう語る。