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日本代表 9年前

3戦未勝利に失望感、新戦力見極めに終始も…。山口&遠藤航の新世代ボランチの示した日本の未来

3試合を終えて2分け1敗の最下位に終わったハリルジャパン。大会前には結果と内容の両立を掲げていたが、結局は新戦力の見極めに終始。全体に失望感が漂ったものの、数少ない収穫として山口蛍と遠藤航のダブルボランチが挙げられる。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

スケジュールや大会方式への苦言。後味の悪い指揮官の言動

「縦に速い=カウンター」にあらず。失敗に終わったハリル監督の“実験”
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 2015年東アジアカップ(武漢)最終戦となった9日の中国戦を前に、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「全てはヴァイッドの責任です。とにかくヴァイッドを批判してください」と繰り返し、大会3戦未勝利の最下位に沈んだ場合の予防線を張った。

 そう強調したのも、リスクを冒してさらなる新戦力のチャレンジに打って出る意思があるからだと見られたが、案の定、中国戦スタメンには初キャップの東口順昭、丹羽大輝、米倉恒貴のガンバ大阪トリオを抜擢。

 しかも丹羽に右サイドバック、米倉に左サイドバックという不慣れな役割を託した。ボランチもここまで右サイドバックで使ってきた遠藤航(湘南)を山口蛍(C大阪)と組ませる形を取り、失敗覚悟でゲームに挑んだのだ。

 最終的な結果は1-1のドロー。早い時間帯にスローインから失点したが、2日の初戦・北朝鮮戦同様トップ下に入った武藤雄樹(浦和)が米倉の折り返しに飛び込んでワンタッチゴールをゲット。何とか一矢報いったのだ。

 武藤は通算2点で大会得点王に輝き、米倉も未経験の左サイドで攻守両面に奮闘。中盤も落ち着きを見せるなど、内容的には3戦目が最もよかったのは確かだ。が、大会を通して見ると2分1敗の勝ち点2で最下位。日本は2003年の東アジアカップ発足から6度目で初めての屈辱を味わうことになった。

 指揮官が大会前に掲げた「結果と発掘の両方を求める」というテーマは成り立たず、「もう2~3日余分な準備があれば、この3試合は違った結果にすることができた」ハリルホジッチ監督の弁明も空しく聞こえた。

 今回は最初から「選手見極めに徹する」と宣言し、スケジュールや大会方式の問題にあまり触れなければ潔い印象も残っただろうが、指揮官の言動は本当に後味が悪かった。 9月に再開される2018年ロシアW杯アジア予選の動向が大いに懸念されるところだ。

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