『フットボールサミット第10回――内田篤人が愛される理由。』、いよいよ今週21日に発売です!!
さて、発売に先立ちまして、本誌の一部をちょっとだけ紹介します。
内田選手と言えば、みなさん「クール」なイメージがあるのではないでしょうか? いつもポーカーフェイスで飄々としている内田選手の内面を、心理学者の内藤誼人先生に分析して頂きました。
内田は感情コントロールが上手い
内田は喜怒哀楽をほとんど表情に出さない。それは「本心を知られたくない」からだという。
「嬉しいときも、落ち込んでいるときも、それを人に感じられたくない」「涼しい顔をして何かを成し遂げたいと思っている」「不思議なヤツだなと思われるくらいが、ミステリアスな感じもしてちょうどいい」「(感情を表に出さないほうが)日々の面倒くさいことを回避できたりする」と本人は述べる。
実際、ピッチで敵に削られたときも感情を荒げず、テレビ番組でインタビューなどを受ける際も終始淡々としている内田。
こうした態度でいることのメリットは、心理学的に見ても、さまざまな側面から認めることできる。
本心を隠せる自制心、そして前項の「不言実行」を着々とこなせる性質などを鑑みるに、まず内田は感情コントロールが非常に上手い人間であると言うことができる。
南オーストラリア大学のナタリー・ガノン博士によると、感情のコントロール能力が高い人ほど、人生の満足度は高いそうだ。つまり内田は幸福を感じながら、サッカーを、そして人生を満喫している可能性が高い。
また、ポーカーフェイスという言葉があるように、こと勝負事の場面においては、感情を読まれづらい人のほうが、敵からすれば手強いものだ。
たとえばトランプや麻雀をしているとき、戦況によって一喜一憂してしまう人は、長丁場になるとたいてい負ける。ノッているときはいいが、劣勢に回ったときの凹みようが周囲から丸見えになるため、そこで一気に付け込まれてしまうのだ。
ビジネスの場面においても同様だ。中国人が商談の席で色付きの眼鏡をかけるのは、感情を読ませないため。目付きなどから感情を読まれると、相手に足元を見られてしまう。