決定機を逸したのは実戦不足影響か
プレミアリーグで苦戦を強いられるマンチェスター・ユナイテッドだが、チャンピオンズリーグでは同じ憂き目に遭うことはなかった。23日、ホームで行われたレアル・ソシエダード戦に1-0で白星を飾り、グループステージで勝ち点7の首位。3試合を残しているとはいえ、来春の決勝トーナメントが早くも視野に入ってきた。
しかし、ユナイテッドにとって最大の収穫は最近の国内リーグでの苦戦とは好対照のプレーを見せたことではないだ。
先制点につながるシュートを放ったルーニーも「3、4、5点差で勝つべき内容だった。しかし、(サウサンプトンと1-1で引き分けた)土曜日のことがあったので、勝ったのが最も大切なこと」と語った。27歳の最後の試合に勝ったことと合わせ、満足した表情だった。
決勝点は意外な形で生まれた。開始2分、左サイドを崩したルーニーがシュート。ボールはゴール枠に当たって跳ね返ったが、ソシエダードのイニゴ・マルティネスが自軍ゴールに蹴りこんでオウンゴールになった。
その後もチームは後半の一部の時間帯を除いて積極的に攻めた。それでも追加点が生まれず、19日のリーグ戦でサウサンプトンと引き分けた悪夢も脳裏に浮かぶ展開だったが、今度は最後まで主導権を渡すことはなかった。
チームと同様、今季初のフル出場になった香川にとっても復活を印象付ける一戦になった。後半の2度のシュートチャンスを生かせなかったのはマイナス材料。特に2度目の好機はワンタッチではなく、直接狙っても良かったはず。実戦不足が得点感覚に影響を与えた面もあるのではないか。