「もう笑われるくらいの試合間隔なので…」
「監督が『本気でタイトルを取りに行こう』と話して臨んだ試合でした。僕を含めて、みんなもタイトルがほしいと思っていたところへ、それがいい感じになってこの試合の勢いにつながったと思っています」
自身が京都を率いて4シーズン目で初めて、クラブ史上では2002シーズンの天皇杯以来、2つめとなるタイトルを、104回目を数える天皇杯で獲る。曺監督の熱い思いは先発メンバーに反映されていた。
横浜F・マリノスを2-1で破り、今シーズン初の3連勝をマークした13日のリーグ戦から中4日で迎えた千葉戦で、引き続き5人が先発した。他の6人にもアンカーの金子大毅やインサイドハーフの米本拓司、今夏に加入した新戦力のDFルーカス・オリヴェイラやFWムリロ・コスタが名を連ねた。
天皇杯ベスト4進出を決めた後の試合後の公式会見。千葉戦から中3日でガンバ大阪とのリーグ戦が組まれているスケジュールをにらみながら、指揮官は「連戦を戦っている、という意識はまったくなかった」と明言。完全ターンオーバー制を敷いた2年前とは、チーム力が明らかに違っていると力を込めた。
「UEFAチャンピオンズリーグを戦っている選手たちから見れば、もう笑われるくらいの試合間隔なので。その意味でも相手を見てメンバーを変えるとか、今回は省エネで戦うといった概念は、いまの僕のなかにはまったくありません。いまの自分たちにおける、一番いいメンバーを先発で送り出したつもりです」
揺るぎない自信には、京都の指揮官に就任してJ2リーグを戦った2021シーズンから一度もブレずに、時間をかけて積み上げてきたもののすべてが反映されている。3連勝をマークしても順位は15位と、残留争いから完全に抜け出せていない状況をあげながら、曺監督はさらにこう続けている。