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フォーカス 1か月前

今ごろサッカー日本代表の中心だったはずが…。伸び悩んだ逸材10人。期待値ほどの活躍は見せられず?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FW:安部裕葵(あべ・ひろき)


【写真:Getty Images】

生年月日:1999年1月28日
所属クラブ:浦和レッズ
2025リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト

 サッカー界において「あの怪我がなければ…」と悔やまれる選手は決して少なくない。バルセロナB在籍時に右大腿二頭筋腱断裂の大怪我を負った安部裕葵も、そのような不運な選手の1人である。

 広島県瀬戸内高等学校で頭角を現した安部は、2017年2月に鹿島アントラーズへ加入。2018シーズンにはJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞するなど、国内屈指の名門クラブでのプレーは順調そのものだった。2019シーズンに背番号「10」を託されたことからも、クラブからの大きな期待が見て取れる。

 2019年7月には、世界的な名門であるバルセロナと契約。リオネル・メッシ、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタら錚々たる大スターを生み出したバルセロナBでプレーすることになった。

 だが、2020年2月に負った先述の大怪我が、安部のキャリアに暗い影を落とす。復帰以降も度重なる負傷に悩まされるようになると、出場機会はみるみるうちに減少した。

 2021年7月のプレシーズンマッチでは念願のトップチームデビューを果たしたものの、その後またも右太腿が悲鳴をあげてしまう。結局、安部のバルセロナでの冒険は2022/23シーズン終了後に契約満了での退団という形で終了した。

 2023年7月に加入した浦和レッズでも、安部はコンディション不良に苦しんでいる。直後の2024シーズン、そして2025シーズンも公式戦出場はゼロ。“ガラスの天才”は完全にピッチの外に追いやられてしまった。

 2019年5月に初選出された日本代表への復帰も、もはや現実味がない。“あの怪我”さえなければ、今頃は森保ジャパンで躍動する安部の姿を見ることができたかもしれない。そう思うと、残念な限りだ。

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