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擁護は不要! サッカー日本代表、サウジ戦の無得点ドローを重く受け止めるべき。W杯優勝を目指すならどんな試合でも勝て

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】

サッカー日本代表、サウジ戦の無得点ドローを重く受け止めるべき

 FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)グループC第8節、サッカー日本代表対サウジアラビア代表が25日に行われ、0-0のスコアレスドローに終わった。日本代表は、「W杯優勝」というとてつもなく大きな目標を掲げているが、このような接戦をモノにせずに、非現実的とも思える夢を成就できるだろうか?

 1998年のフランスW杯で初出場を果たして以来、7大会において「ベスト8の壁」を越えることができていない。森保一監督や選手たちは、「W杯優勝」という高みを目指しているが、現実を見ると、まず準々決勝進出が1つの関門であると言えるだろう。

 前節のバーレーン戦からメンバーを6名変更して挑んだサウジアラビア戦。前田大然や高井幸大、田中碧などが存在感を発揮し、ゴールに迫る場面を何度も作るも、勝ち点の欲しい相手に完全に引いて守られ、無得点に終わってしまった。アジアの戦いは決して楽ではないが、「世界一」を公言するのであれば、全員が自陣に引いて守るような相手にも、勝ち切ることができる勝負強さが必要だ。

 日本代表に対し、W杯に出てくるようなチームが今回のサウジアラビアのような“ドン引きサッカー”を展開してくるとは考えにくい。だからと言って、「この試合の結果はそこまで気にしなくても良い」という考えは軽率だ。欧州や南米の実力国は、仮に89分間、引いて戦っていても、ラスト1分で勝利を手繰り寄せる決定力がある。メンバーを大幅に入れ替えた一戦だったとはいえ、90分間に渡って守備を硬め、“勝利を放棄した”サウジアラビアを相手に無得点に終わった事実は、重く受け止めなければならない。

 実際、2018年のロシア大会の決勝トーナメント1回戦でベルギー代表と対戦し、2点をリードする流れとなったが、最後の最後で力尽き、逆転負けを喫した。またカタールW杯では、グループリーグ第2節でコスタリカ代表に敗れている。この時も、初戦からメンバーを何人か変え、攻め続けたが、最後まで相手の守備網を崩せず。終盤にミスから失点を許し、初戦でスペインに0-7と惨敗した相手に敗れてしまった。さらに、この大会のラウンド16で戦ったクロアチア代表戦では、前半に先制点を奪うも、後半に同点ゴールを決められ、PK戦の末に敗れている。世界の列強国はこういう試合を制し、勝ち進んでくる。

 現日本代表が、「史上最強」であることは揺るがない事実だ。しかし、「W杯優勝」を大々的に掲げるのであれば、どれほどタフな試合であっても、アジアレベルであれば全勝で終えなければならない。勝利を捨てたサウジアラビアに苦戦しているようでは、日本代表がW杯で歴史を動かす瞬間は、まだ見えてこないだろう。

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【了】

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