「自分が成長できる環境」「自信はあります」
もともと彼はアタッカーが本職の堂安や伊東とは異なり、守備により秀でたプレーヤー。W杯本番で強豪としのぎを削っていくことを考えると、欧州で磨き上げた菅原の力が必要になる時はきっと訪れるはずだ。
実際、今季プレミアに目を向けても、スタメン出場した昨年10月5日のアーセナル戦では対面のラヒーム・スターリングらと対峙。2月25日のチェルシー戦でもマルク・ククレジャ、ジェイドン・サンチョという強力左サイドと真っ向からぶつかり合っている。
今季サウサンプトンは最下位に低迷し、菅原自身もシーズン開幕当初に比べると出場時間が減ってはいるものの、プレミア基準を体感している日々の経験値は本当に貴重だ。それを代表でしっかりと示すことで、チーム内の序列アップ、悲願のW杯出場も見えてくるのではないか。
「自分が今いる環境は申し分ないし、自分が成長できる環境だと思ってこの道を選んだんで、そこに対する自信はあります。AZにいた時とはスピードやパワー、組織的なところを含めて全てのレベルが違うんで、基準も上がっている。対戦相手には素晴らしい選手が沢山いますし、頭を整理しながらやっていけたらいいと思っています」
菅原はこうも話していたが、そこで得た感覚や駆け引きをサウジアラビア戦で見せつけ、敵を完封し、そのうえでインドネシア戦のような爆発的な攻撃力をアピールしたいところ。この一戦を自らの流れを変えるターニングポイントにしなければならないのだ。
サウジアラビア戦は3-4-2-1システム継続となるだろうが、6月シリーズ以降は必要に応じて4バックに回帰することも考えられる。
そうなった際にも成長株の関根大輝ら新たなライバルがいるため、菅原は着実に成長を続けていかなければいけない。プレミア残留の道は険しいが、とにかく攻守両面でできることは全てやり尽くして、飛躍につなげていくべきである。
明るく賢く前向きな24歳のDFは、果たしてここからどのような軌跡を歩んでいくのか…。まずはサウジアラビア戦での起用法、彼の一挙手一投足に注目したいものである。
(取材・文:元川悦子)
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