「2023年最大の成長株」からの急降下
右ウイングバック(WB)も堂安律が控えに回り、伊東純也か菅原由勢がスタートから出る可能性が大きい。
主力が欠けた時の日本は連係・連動がギクシャクしがち。本大会で8試合戦い抜くことを視野に入れると、そういった事態は絶対に回避しなければいけないのだ。
仮に菅原がスタメンに抜擢される場合には、この最終予選では初のこととなる。
彼は2023年3月の第2次森保ジャパン発足時から常連メンバーとなり、2023年は右サイドバック(SB)のレギュラーとしてチームの快進撃を支えた。
同年9月のドイツ代表戦では、セルジュ・ニャブリが陣取る相手左サイドを制圧。伊東の先制弾をアシストするなど、圧倒的な存在感を示すことに成功し、「2023年最大の成長株」とさえ言われたのだ。
ところが、2024年に入ると、菅原の立場が急降下する。
まずAFCアジアカップカタール2023時の不調でポジションを失ったのだ。本人は自分自身を見つめ直して再起を図ったが、6月シリーズからの3バック移行によって堂安、伊東と定位置争いを強いられる羽目に陥る。
そのタイミングで念願だったイングランド・プレミアリーグへのステップアップを果たし、開幕から3バックの右WBをメインに、3バックの右や4バックのSBなどを柔軟にこなしながら試合出場を続けたが、9月からの最終予選はなかなか出場機会が巡ってこなかった。