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3月の連戦に向けてトレーニング始動
17日、サッカー日本代表はホームで迎える3月シリーズのバーレーン代表戦とサウジアラビア代表戦に向けてのトレーニングを開始した。招集メンバーがまだ全員は揃っていない初日は、室内での軽い調整のみで終了。鎌田大地はトレーニング後にサウナで身体を整えたといい、明日以降のチーム練習への準備は万全の様子だ。
この日の取材エリアに最後に登場したのは鎌田だった。
「取材があるのを忘れていて、サウナに入っていました」。開始早々に笑いを誘うと、途中には着ていたダウンコートを脱ぎ、「(取材を)外でやると思っていたから暑い…。サウナも入ってたし」と終始和やかな雰囲気の中で話が進められた。
所属クラブのクリスタル・パレスでは途中出場がほとんどという現状を受けて、自身の現状についての質問がはじめに飛んだ。
「チームの状態が最近は良くて、試合にも勝っているというのもあって選手を変える必要がないっていうのはひとつある。でも、この職業だけじゃなくてどの職業においても言えることですけど、いつチャンスが来るかはわからないと思うので、やり続けていきたい」
前向きな姿勢を見せてくれた鎌田だが、そうは言っても、こと代表のことになると話は変わってくる。
今回のアジア最終予選では、初戦の中国代表戦を除いた5試合すべてに出場。うち3試合は先発出場し日本代表の勝利に貢献している。事実、鎌田本人も「代表のほうが自分の良さは出しやすい」と認めている。
「まず、パレスと代表のサッカーは全然違う。代表はボールを保持して攻撃的なサッカーなので個人的にも楽しい。特にウインガー(ウイングバック)は自分で仕掛けられる選手が多いので、僕みたいなタイプは恩恵を受けている。誰が出るかによっての組み合わせや、選手個人個人の良さはみんな理解しながらプレーできている」
ここで言う“恩恵”とは?
これまでの試合でもわかる通り、現在の日本代表はウイングバックに本来ウイングを務める選手を配置している。そこにさらに、シャドーにアタッカータイプを2人起用した場合は、FWを含めて計5人のアタッカーが存在することになる。
超攻撃的布陣という意味では決して悪いことではない。しかし、選手一人ひとりの特徴や全体のバランスを考えたときには、“僕みたいな”アタッカータイプではない選手がシャドーの1枠を務めることは効果的である。筆者にはそのように聞こえた。
実際に、サイドバックタイプの選手をウイングバックで起用するクリスタル・パレスでは、シャドーに入る選手に単独突破が求められるため、エベレチ・エゼやイスマイラ・サールといったアタッカー色の強い選手が配置されている。鎌田にそれと同じ役割をこなせというのは酷な話だ。
チーム戦術やスタイルが注目される昨今だが、ポジションユニットの組み合わせによって活きる選手、そうでない選手が出てくることも忘れてはならない。代表では活きる選手、クリスタル・パレスではそうでない選手になっているのが、鎌田の現状だろう。
そういう意味では、ウイングバックにウイングタイプではない選手が起用されたとき、シャドーにはどんなタイプの選手が配置されるのだろうか。今後の森保一監督の人選にも注目だ。
(取材・文:水野裕介)
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