トラップ後にスピードダウンすることなく加速できる要因
【動画】 ブライトン対サウサンプトン トラップ
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トラップする瞬間に、ちょうど『捻転差』を作るような形で進行方向を向いた骨盤に対して胸郭を右側に捻ることで、ボールを最後まで見続けています。また、下半身の動きに着目すると、スプリントする脚のサイクルに合わせる形で、後ろ足(右)を前に振り出していくタイミングでトラップしていることで、スピードダウンすることなく相手を剥がして加速していく動作になっています。
三笘のように身体の中心部分をしっかり連動させられると、下半身が無駄に力む必要がなくなり、股関節や膝下をスムーズに動かせることによって、トラップは力感がなくボールタッチも繊細で柔らかく見えると思います。
また、頭頸部は視野の確保だけではなく、空間認知能力やバランス能力、四肢・体幹の協調運動を司る重要な部位でもあります。頭部は体重のおよそ10パーセントを占めていて意外と重さがありますが、プレー中の頭の位置がブレないように動的に姿勢をコントロールし続けられる基礎体力の高さは、三笘の傑出した身体の操縦性を際立たせる一因となっているでしょう。