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コラム 1か月前

三笘薫のゴール量産には訳がある。まるでケモノのよう? 背骨をエンジンにした躍動感あふれる速さの秘訣【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

機能的に脚を長く使う、とは?

 三笘のようなトップレベルのサッカー選手は、臀部や大腿の中枢側が太く、末端側になるにつれて引き締まって細くなり、脚のシルエットは全体としてスラっと長く見えるのが特徴的です。また、外観だけではなく、プレー中には(脚の付け根にあたる)股関節と背骨〜骨盤の動きが協調することで、より身体の中心部分から機能的に脚を長く使うことが可能になります。

 三笘が左サイドからドリブル突破を仕掛ける局面では、その長い脚を活かした鋭い切り返しで相手の逆を取るフェイントや、『軸足リード』と呼ばれる後ろ足で懐の深さを作りながらボールを運ぶスキルはもちろん秀逸ですが、それだけではなく、初速の1歩目から大きなストライドでグングンッと相手を引き離していくような爆発的な加速力が圧巻です。

【動画】アーセナル対ブライトン 反発ステップ
※「YouTubeで見る」をタップすると動画が視聴できます。(1:57分〜のシーン)

参照元:YouTube

 三笘の得意な形の一つである『反発ステップ』を例にとると、前傾姿勢を作りながら、力強い腕振りにあわせて骨盤の上下動(挙上↔︎下制)と水平方向(回旋)の動きが脚と連動することによって、地面に大きな力を加えながら脚の回転を速くすることができるため、躍動感のある高い推進力が生み出されます。

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