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Jリーグ 1か月前

知念慶は「人にないものを持っている」新・鹿島アントラーズでもう一段階上に行くために。「どれだけボランチで…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

鬼木達監督の大胆な采配

 それでも前半を何とか0−0でやり過ごせればよかったが、鹿島は終了間際に失点してしまう。守護神・西川周作のロングフィードを金子に頭で落とされ、右サイドを上がった関根貴大がクロスを入れた。これをGK早川友基がセーブしたかと思われたが、ファーから走り込んだ松本泰志が詰めてネットを揺らした。この時間帯の失点で鹿島はかなり追い込まれる。

 1点のビハインドを背負った後半。彼らは何とかギアを上げようとするが、なかなかリズムが変わらない。そこで鬼木達監督は56分に3枚替えに踏み切る。知念慶、師岡柊生、チャヴリッチを送り出し、鈴木優磨が左サイドに回る形へと変更したのだ。

「オニさんが自分をサイドで使う時は1個、起点が欲しい時。相手の(対面の)関根選手は本職じゃないし、そこを起点に押し込む形がほしかったんだと思う」と鈴木は意図を理解し、積極的にボールを触ったが、それでもゴールが遠かった。

 堅守の浦和に守り倒されそうになった終盤。指揮官はもう1つの大胆な手を打つ。鈴木をボランチに下げ、チャヴリッチを左サイドに動かし、2トップに知念と途中出場の徳田誉を並べるというイレギュラーな配置にしたのである。

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