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Jリーグ 1週間前

「ダメだと思う。まだまだ」柏レイソル田中隼人の挑戦がまた始まる。V・ファーレン長崎で出会った仲間の背中を追って【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

「そういう選手を目指しながら今年はやっていきたい」

「練習で手を抜かないとか、練習前の準備やアフターケア、そういうのを間近で見ていて、やっぱり一流選手だなというのを感じた」

 尊敬する選手として名前を挙げたのはブラジル出身DFのヴァウド。なかなか出番が回ってこず、リーグ戦初出場は9月7日まで待たなければならなかったが、その姿勢が田中を惹きつけた。

「外国人の枠だったり、怪我だったり、いろんな状況があったと思うんですけど、一番は試合に出たいと思ってやっていた」というヴァウドはシーズン終盤にレギュラーの座を確保し、田中とともに終盤戦のラストスパートに大きく貢献した。

「自分とタイプは真逆なんですけど、必要なときに1人で守れるし、必要なときに点を取ってくれる。そういう選手を目指しながら、参考にしながら今年はやっていきたい」

 今季のお披露目となった新体制発表会では、入場時にひときわ大きな歓声が会場にこだました。大きな背中には「5」の文字。下平隆宏、増嶋竜也、中山雄太らが着けた重みのある番号である。

「自分のあこがれでもある中山選手が着けた番号なので、それなりの覚悟を持って臨むつもり。5番と言ったらディフェンスラインの顔だと思うので、そう自分がなれるようにしたい」

 覚悟がすぐにできたわけではない。2023シーズンに着けた20番と悩んだというが、「危機感をあおりながらできるように」と5番を選んだ。

「1年目や2年目と状況が違う」。そう自覚していたからこそ、初先発となった試合の自己評価は辛くなった。

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