歴代移籍金ランキングも続々更新
外資によるクラブ買収が解禁となったと同時に、法人となったことで巨額のスポンサー契約を締結することが可能に。多くのクラブがギャンブル会社を胸スポンサーに置いて多額の収入を得ている。
また、クラブ運営のビジネス化によって、各選手に支払われる給与や移籍金の予算の上限が上がった。これが前所属で高い給与を貰っていたスター選手を獲得しやすくなった要因の1つだと考えられる。
給与以上に影響が出ているのが移籍金の高騰で、リーグ歴代移籍金ランキングの上位5例が2024年夏と2025年冬の移籍市場で記録したものだ。
先述した実績のあるスター選手の獲得はフリートランスファーであり、ブラジルのクラブが高額な移籍金を支払って獲得しているのは、ここ数年以内に南米のクラブが一度ヨーロッパやアメリカに放出した若い選手たちである。
今年2月にはパルメイラスが、2024年冬にバルセロナが獲得したヴィトール・ロケをリーグ史上最高額の2550万ユーロ(約40.8億円)で獲得(移籍金は『transfermarkt』を参照)。
2位は今夏にゼニト・サンクトペテルブルク(ロシア)からボタフォゴに移籍することが内定しているウェンデウ(2000万ユーロ/約32億円)、3位には2024年夏にアトランタ・ユナイテッド(MLS)からボタフォゴに移籍(半年後にリヨンに移籍)したアルゼンチン代表MFティアゴ・アルマダ(1950万ユーロ/約31.2億円)と続く。
これだけ移籍金を使えるリーグは世界的に見ても少なく、すでにブラジルのクラブが欧州のクラブとの争奪戦を制するという例も出ている。
特に多いのがイタリアのクラブからの獲得で、フェリペ・アンデルソン(ラツィオ→パルメイラス)やワラシ(ウディネーゼ→クルゼイロ)、マテウス・エンリケ(サッスオーロ→クルゼイロ)らの移籍に驚いたカルチョファンも多いのではないだろうか。