MF：田中聡（たなか・さとし）

【写真：Getty Images】

生年月日：2002年8月13日
所属クラブ：サンフレッチェ広島
2025リーグ戦成績：4試合0ゴール0アシスト
日本代表通算成績：招集なし

　今季からサンフレッチェ広島でプレーする田中聡も、サッカー日本代表に入り込む可能性を秘めている。

　湘南ベルマーレユースからトップチームに昇格した田中は、1年目の2021年にJ1で36試合に出場するなど、早くから頭角を現した。2022年夏に期限付きで加入したコルトレイクでは怪我の影響もあってなかなか力を発揮できなかったが、湘南に復帰した後の活躍ぶりは凄まじく、昨季はJ1でキャリアハイの33試合5ゴール4アシストをマークするなど、存在感を放った。

　今冬移籍したサンフレッチェ広島でも、ここまでリーグ戦全試合に出場するなど主力として活躍中。AFCチャンピオンズリーグ2（ACL2）での輝きも見事で、準々決勝1stレグのライオン・シティ・セーラーズ戦（後に0-3敗戦扱い）のミドルシュートは、観る者の度肝を抜いている。

　プロ入り当初はセンターバックで出場していたこともあり、ボールを刈り取る能力はボランチの中でも屈指だ。出足が早く、激しい競り合いにも負けない強さがある。状況判断にも優れ、相手の裏抜けにも即座に反応する。まさに気が利く選手といえる。

　守備能力が高い田中だが、海外挑戦を経て攻撃力も大幅に増加している。展開力に優れ、一瞬のひらめきとそれを可能にする技術力でチームの攻撃に創造性をもたらし、何度もビッグチャンスを創出する。強烈なミドルも持ち合わせており、相手がブロックを敷いてきた時も状況を打開することが出来る。

　そんな田中だが、U-23代表経験はあるものの、A代表経験は未だなし。同ポジションには遠藤航と守田英正の2枚看板が揃っており、彼らからスタメンを奪うことは至難の業だが、控えに関しては層が厚いとは言えず、メンバーに選出されるチャンスはある。