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明治安田J1リーグは5節を終えて、3勝2分の湘南ベルマーレは2位につけている。残留争いに巻き込まれることが多かったチームに、どのような変化が起きたのだろうか。王者ヴィッセル神戸との一戦を前に、山口智監督や中心選手たちの言葉から、躍進の理由を探る。(取材・文:ショーン・キャロル)
著者プロフィール:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。
FC東京戦は「逃した勝ち点2を取りに行きたかった」
明治安田J1リーグの下位に沈むことが多かった湘南ベルマーレにとって、上位争いの空気にあまり馴染みがない。しかし、開幕から数試合を終えた時点で、山口智監督が率いるチームはJ1で無敗を維持する2チームのうちの1つとなっている。
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その無敗記録は、先週土曜日に行われたFC東京とのアウェイ戦での0-0の引き分けによって継続された。この試合では、両チームともに決定力を欠き、ゴール前での精度が非常に低かった。それでも、湘南は枠内シュートわずか1本という試合内容ながら、アウェイで貴重な勝ち点1を獲得できたことを喜ぶべきだろう。
ゴール前での質に欠けたものの、湘南はボール支配率では優位に立ち、悪天候の中でも良い形で攻撃を組み立てる場面を見せた。試合中は氷雨から雪へと変わる中、選手たちは何度も足を滑らせ、パスがタッチラインを割るシーンも多かった。そんな彼らに、昨年までのチームとは違う存在であることを証明する絶好の機会が今週末に訪れる。ヴィッセル神戸をホームのレモンガススタジアム平塚に迎え撃つのだ。
試合後、FWの鈴木章斗は、引き分けをポジティブに捉えつつも、勝ち点3を逃したことへの悔しさを滲ませた。
「この勝ち点1はポジティブに考えられますが、チームとしてもう少しやれたんじゃないかというところもある。逃した勝ち点2を取りにいきたかったなと自分たちは思っています」
鈴木はさらに、昨シーズン最終節で神戸と対戦し0-3で敗れた試合と比較しながら、現在のチームの成長についても触れた。