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マンチェスター・シティ、115件のFFP違反疑惑があるが…
マンチェスター・シティはファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反疑惑の渦中にあり、それに関する判決が3月中に下される予定だ。ただ、プレミアリーグ側が勝訴してもマンC側が勝訴しても、どちらの場合も大惨事が予想されると、英紙『ザ・アイペーパー』が報じている。
マンCは2009年から2018年にかけて115件のFFP違反を犯した疑いで告発を受けており、昨年9月に公式聴聞会が始まった。今年3月に最終決定が下される見込みで、判決は間近に迫っている。もし有罪が確定した場合は、勝ち点剥奪やプレミアリーグからの降格、過去のタイトル剥奪、全ての大会から追放などの案が浮上しており、いずれも重い処分になる可能性は高い。
そんな中、同紙は2つのシナリオを予想した。まず、マンC側が勝訴した場合はプレミアリーグ側に深刻なダメージが想定され「屋根がすぐに取り壊されるとは思わないが、プレミアリーグのルール管理能力は大幅に弱まる。次はファイナンシャル・フェアプレー制度全体が取り壊されるかもしれない」との見解を示した。この訴訟に関してプレミアリーグは2023/24シーズンだけで4500万ポンド(約85億5000万円)を費やしており、負けた場合は、さらなる弱体化が顕著になる。まさに、プレミアリーグ全体にとって大惨事だろう。
一方でプレミアリーグ側が勝訴した場合は、エバートンやノッティンガム・フォレストと同じくマンCにも大幅な勝ち点剥奪の処分が下されるか、もしくはプレミアリーグからの追放が予想されているようだ。ただし、15クラブが追放に賛成票を投じる必要があるとのこと。そして、この展開でも本当の勝者はいないようだ。同紙は「この影響は地政学にも及ぶだろう。アブダビ資本のシティが屈辱的な大敗を喫すれば、世界情勢が不安定なこの時期に、英国とアラブ首長国連邦(UAE)の関係が緊張する可能性がある」と予想し、国家間にも悪影響があることを示唆している。いずれにしても敗者が控訴することが考えられ、この問題はまだまだ長引くことになりそうだ。
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