8位:サンフレッチェ広島
【写真:Getty Images】
記録達成:2024シーズン(年間順位:2位)
連続負けなし数:11試合(引き分け数:7試合)
開幕無敗記録を止めたクラブ:名古屋グランパス
2024シーズンのJ1リーグ前半戦で目を見張るような勝負強さを発揮したのがサンフレッチェ広島だった。最終的に2位でフィニッシュを決めることになる同シーズンは、出だしから成功が約束されていたのかもしれない。
新本拠地『エディオンピースウイング広島』での初陣となった浦和レッズ戦(第1節)を2-0で制して開幕白星発進を飾った広島は、1-1で引き分けたアルビレックス新潟戦(第11節)まで無敗を継続。従来のクラブレコードだった開幕9試合負けなしの記録を更新した。
「11試合」も続いた開幕無敗記録の内訳は4勝7分とドローが多く、場合によっては広島が「勝ちきれなかった」という見方もできるだろう。ただ、引き分けに終わった7試合のうちビハインドを追いついたのは4試合で、どちらかと言えば「負け試合になり得た試合で勝ち点1をもぎ取った」という印象が強い。粘り強くポイントを拾い続けたことがシーズン2位フィニッシュにつながったのは言うまでもない。
開幕無敗記録が途絶えた名古屋グランパス戦(第12節)でも、広島は2点のビハインドを追いついている。最後はオウンゴールが致命傷となって2-3で敗れたものの、無敗記録がさらに伸びる可能性も十分にあった試合だった。
エース・大橋祐紀のシーズン途中の退団という打撃がありながら、すぐさまトルガイ・アルスランやゴンサロ・パシエンシアを獲得して戦力ダウンを食い止めたフロント陣の努力も称賛に値する。最後まで優勝争いを演じた紫紺クラブは、転んでもただでは起きない姿勢を貫いてみせた。