9位:名古屋グランパス
【写真:Getty Images】
記録達成:2021シーズン(年間順位:5位)
連続負けなし数:10試合(引き分け数:2試合)
開幕無敗記録を止めたクラブ:サガン鳥栖
2021シーズンの名古屋グランパスは、開幕から6連勝を達成してクラブ記録を更新。柿谷曜一朗や長澤和輝といった大物を次々と獲得したオフの大型補強が功を奏し、J1リーグ前半戦の主役となった。
開幕6連勝でロケットスタートを切った名古屋は、その後2つのドローを挟んでさらに2連勝。開幕無敗記録を「10試合」まで伸ばした。
無敗街道をひた走るチームの原動力となったのは柿谷や長澤、マテウスらハイレベルな攻撃陣もさることながら、“鉄壁”と呼ぶに相応しい守備だった。2-1で勝利したアビスパ福岡戦(第1節)でオウンゴールによる失点があったものの、その後は無敗が止まる直前のサンフレッチェ広島戦(第19節 ※AFCチャンピオンズリーグの影響による前倒し開催)まで無失点を継続。連続無失点「9試合」は、2014シーズンに浦和レッズが打ち立てた「7試合」のリーグ記録を更新する“最長不倒”記録だった。
名古屋の進撃が止まったのは、本拠地『豊田スタジアム』に迎え入れたサガン鳥栖戦(第10節)だった。地の利を活かしたかったホームチームは、これまでの堅守が幻だったかのように前半であっさり2失点。後半に稲垣祥のゴールで1点を返すも1-2で敗れた。
“守備の国・イタリア”出身のマッシモ・フィッカデンティ監督が率いるチームらしく、名古屋は堅い守りをベースにして2021シーズンを5位で終えた。引いた相手を崩しきれないという課題が残った1年でもあったが、「10試合」にも及んだ開幕無敗記録が素晴らしい功績だったのは疑いようのない事実である。