湘南はキャリア8つ目のクラブ。「自分が移籍する意味を…」
「横から入ってくるクロスへの対応でちょっと課題が出たと、試合後にカミくん(上福元)とも話しました。今日は助かりましたけど、クロスに対してはマンツーマンでしっかりつかないといけないので」
千葉県の名門・市立船橋高校から順天堂大学をへた上福元は、2012シーズンにJ2の大分トリニータでキャリアをスタートさせた。翌2013シーズンには出場機会を求めて、当時は日本フットボールリーグ(JFL)を戦っていたFC町田ゼルビアに期限付き移籍。プロデビューを果たしたのは大分復帰後の2015年7月だった。
その後は大分でJ3の戦いも経験した上福元は、2018シーズンに移籍した当時J2の東京ヴェルディで2年続けてリーグ戦でフルタイム出場を達成。徳島ヴォルティスでの2年間ではチームのJ1昇格と個人としてのJ1デビューを果たし、京都サンガF.C.をへて2023シーズンには川崎フロンターレに完全移籍した。
時間をかけながらプレー時間を増やし、トップカテゴリーへはい上がってきた自身のキャリアを、上福元は「自分が移籍する意味をしっかりと理解して、いままで進んできたつもりです」とこう振り返る。
「そういった積み重ねが自分の財産になっているというか、ピッチ上で表現できている部分や自分の引き出しにつながっている。いままで所属してきたすべてのチームに本当に感謝しているし、自分のなかであらためて振り返ってみても、すべてのトライがポジティブなものだったという印象しかないですね」
昨シーズン途中の8月に完全移籍で加わった湘南に、上福元はどのような意味を見いだしていたのか。延べ8つ目の所属クラブとなった湘南を外から見ながら、上福元は「魅力を感じていた」と打ち明ける。