樋口雄太の抜擢で始まった連勝
「2−1のところからレオが取ってくれたんで、相手に流れを渡さなかった。本当に頼もしいですね。2トップの守備で相手もアタフタしている様子が見られましたし、『今日はイケそうだな』と感じた。実際に得点を取ってくれて勝てたので、次につながると思います」
樋口も嬉しそうにコメントしていたが、鹿島として強力2トップを生かす術を見出しつつあるのは朗報以外の何物でもないだろう。
目下、ボランチの主軸と位置付けられている背番号「14」は攻守両面で重要な役割を果たしている。3点目をお膳立てしたハイプレスに象徴される通り、守備の貢献度の高さは特筆すべきものがあるし、攻撃面でも組み立てやパス回しのいい起点になっている。
鬼木監督は1月の始動後、キャプテン・柴崎岳と三竿健斗、あるいは知念をボランチに据えることが多かった。樋口は“第4のボランチ”、あるいは“右サイド・荒木遼太郎の控え”という位置づけになるのではないかと目されていた。
しかしながら、彼の止める蹴るの技術やゲームメーク力、リスタートのキックの精度を生かさないのはもったいないと指揮官も考えたのだろう。2024年Jリーグベストイレブンの知念を外して樋口を抜擢。ヴェルディ戦からコンスタントに起用することで、チームの4連勝につなげているのだ。