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コラム 5日前

結果が出ないユヴェントスの現状。チアゴ・モッタは何を見誤ったのか?「自分自身に失望」圧倒的に欠けている能力とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

過大評価だったのか? モッタがもたらしたネガティブなサプライズ

「ただただ恥ずかしいだけだ。自分自身にも失望している。選手たちにこの試合の重要性を伝えられなかった。我々は勝利に値するようなことを何一つしなかった」とうなだれると、「観客は我々に対して優しすぎた。批判が厳しくなることを願っているし、それを受けるに値すると思う」

 ユーヴェは、この国内大会を軽視していたのだろうか。この一戦には、平日開催で、ビッグマッチではなかったにも関わらず、4万1507人収容のスタジアムに3万9304人ものファンが足を運んでいた。少なくとも、サポーターにとっては、重要なコンペティションの一つであった。

“老貴婦人”は1月3日に行われたミランとのスーペルコッパ準決勝で1-2と敗れ、2020年以来の優勝を逃した。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では、リーグフェーズ最終戦、ホームでのベンフィカ戦に0-2と敗れ、プレーオフシード権を獲得できず。それでもプレーオフの相手は、リーグフェーズ初戦で3-1と勝利を収めていたPSVアイントホーフェンが相手となり、プレーオフ突破は難しいミッションではないと思われた。

 ところが、ホームでの初戦に2-1と辛勝を収めたものの、アウェイでのセカンドレグは延長戦の末に1-3と敗戦。そのユーヴェを翻弄し、勝ち進んだPSVだが、ベスト16ファーストレグでアーセナルに1-7と大敗を喫している。この結果を見て、言葉を失ったサポーターは少なくない。

 昨季、ボローニャにクラブ史上初のCLをもたらしたモッタには、過大な希望が寄せられていた。ボローニャにミラクルを生み出したような、ポジティブなサプライズをユーヴェでも起こしてくれるのではないかと。しかし、2月を終えた時点で、カップ戦すべてに敗退。生み出したものは、ネガティブなサプライズであった。

 モッタは一体何を見誤ったのだろうか。『ガッゼッタ紙』でユーヴェを担当するジョヴァンニ・アルバネーゼが考察している。

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