もがき続ける人間味。見る者を魅了する小泉佳穂
試合後、同じく元浦和で将棋仲間でもある木下康介にうながされて柏のサポーターにトラメガで感謝を伝えた小泉は、チャントに合わせてうれしそうに手拍子していた。それはかつて、埼スタで何度も見た光景でもあった。
取材エリアではあまり笑わなかったと思う。金子拓郎、安居海渡と“感想戦”を行ったことにより、両チームで最後に姿を表したのだが、すでに気持ちも切り替えていたのだろう。
「シーズンが始まったばかりなので、これからいい時期も悪い時期もある。うまくいかない時期にどう振る舞うかがチームとしても僕自身としても大切だと思うので、そこを乗り越えられたら一つ階段を上ったと言えるかなと思います」
もがく日々はまた訪れるかもしれないが、サッカーを楽しんでほしい。もがき続ける人間味がある種の小泉の魅力でもあるのだが、やはりピッチ上ではサッカーを楽しんでいるときほどまばゆく輝き、見る者を魅了する選手なのだから。
(取材・文:菊地正典)
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