地獄への第一歩。柏レイソルの成功の要因は…
相手のボール保持に対して、延々とスライドを繰り返すことは地獄への第一歩です。なので、ボールを奪い返せたときは自分たちもボールを保持する時間を増やしたいとなります。しかし、柏はそれを許してくれないプレッシングを装備しています。3バックによる果敢な迎撃と熊坂の存在がロングボール作戦も優位に進めさせてくれません。
これらの部分を個で殴られると、柏も辛いかもしれません。サミュエル・グスタフソンが登場してからの浦和のサイド攻撃は、マテウス・サヴィオ、金子拓郎が前を向ければ迫力が出ていました。ロングボールに対しも柏の3バックは空中戦にべらぼうに強いわけでは決してないので、昨年の上位3チームと試合をしてどのような内容になるかで、今季のスタートダッシュが確信に変わるか,変わらないのか判明するかもしれません。そういう意味では、次節の鹿島アントラーズも自分たちの真価を図る相手としては最適かもしれませんね。
徳島ヴォルティス時代と、浦和時代のリカルド・ロドリゲスをそれなりに観た記憶があるので、柏のリカルド・ロドリゲスのサッカーは少し懐かしかった。リカルド・ロドリゲスについては基本的にボールを持ちたがる印象があるので、柏アカデミー育ちの選手からすると、もしかしたら親和性はあるのではないかと予想していた。
浦和のときもそうだったけれど、結果が出るかは別にして、リカルド・ロドリゲスはピッチで自己紹介するまでが早い。こういうサッカーをやっていきますよ、昨年とは違いますよというアピールにはすでに成功している。
その成功の要因として、柏アカデミーとの繋がりと言いたいところだが、井原正巳監督のときよりもアカデミーの選手が試合に出ていなくて驚きました。というよりも、井原監督時代の主力でスタメン間違いなしだった選手で今もスタメンという選手は古賀太陽、小屋松知哉くらい? になりそうなので、選手の入れ替えがこのスピード感を支えているのが本当のところなんだろう。
個人的には柏アカデミー出身の選手や、井原監督時代の主力だった選手のこれからの逆襲に期待したい。一方で出番が決して多かったわけではなかった垣田や熊坂のブレイクを観ていると、監督によって選手の評価が変わる世界は面白くもあり残酷でもあると感じさせられる案件であった。
(文:らいかーると)
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