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Jリーグ 3日前

あの日から262日。安井拓也は「こんなものじゃない」。FC町田ゼルビアで止まった時間が、ジェフ千葉で動き出す【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

苦しいリハビリは続く。ジェフ千葉への恩義に報いるため…

 シュートを打つ瞬間に相手選手と交錯。安井はゴールを喜ぶどころか、立ち上がることもできないままピッチを去った。

 右脛骨骨幹部骨折。全治6カ月の重傷だった。

 それから苦しいリハビリが続く。新チームで迎えた新シーズンもリハビリでスタートした。試合に出る意味ではもちろんのこと、チームに溶け込む上でも出遅れになるところだったが、米倉恒貴、鈴木大輔、風間とベテランがともにリバビリしていたことが功を奏した。

 彼らは安井に積極的に声をかけ、練習は別でもチームに溶け込めるように気遣った。彼らにとっては気遣いではなく当たり前のことをやっただけかもしれないが、安井は彼らの優しさがうれしかった。

 彼らへの恩義、そして何より、青いユニフォームを着て復帰する自分を想像していたころに開幕に間に合わないことは承知でオファーをくれた千葉への恩義に報いるため、全体練習に合流した後も「復帰して試合でどういうプレーができるかだけをずっと考えて」トレーニングに励んだ。

 そして千葉にとってホーム開幕戦となった富山戦を終え、オフを経て山形戦に向けて再始動した2月25日のことだった。千葉の練習場、ユナイテッドパーク。目を見張るほどに躍動する安井の姿があった。

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