基準変更の悪影響を否定できない事象
例えば第2節の清水エスパルスとアルビレックス新潟のゲームでは、新潟の秋山裕紀が清水の乾貴士へのファウルで退場処分になった。このプレーはピッチ上ではカードのないファウルとして扱われていたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックとオンフィールドレビューで判定が変わる。
その映像は見づらかった部分を補完するものではなく、主審が見ているのとまったく同じ角度からプレーを再確認させるものだった。レッドカードに相当するプレーなのは明らかであり、最終的にVARも含めた審判団が下した判定としては正しい。しかしオリジナルの判定は、今季のコンタクトへの許容度を上げていくという基準変更の悪影響がないと言えるだろうか。
第3節の横浜F・マリノスと横浜FCのゲームでは、横浜FMのMF植中朝日が抜け出すところで横浜FCのMF駒井善成に手をかけられ、倒されながらもプレーを継続する意思を見せたがボールは味方につながらなかった。しかし、そのプレーにファウルの笛はなかった。
植中によると「駒井選手も『あれはファウルだったよな』みたいな感じで言っていた」というもの。そして「ジャッジのところは、今年は変わってるっていうのは分かってはいますけど、何をもっての基準なのかもちょっと難しいなっていう。絶対に手を使って倒れて、あのシーンだったら倒れながら出してそれをカットされてるのにそこのプレーで(ファウルを)取ってもらえないとちょっと難しいなっていうのは、正直なところあります」と、思いを口にした。