町田に勝利したという意義
再出発を期す相手が、最終的には3位に食い込むなど、同じ昇格組ながら昨シーズンの優勝争いに絡んだ町田。チームとしても昨シーズンにホームで0-1、アウェイでは0-5の大敗で連敗を喫し、オフには大型補強にも成功している相手だったのもさらに闘志をかき立てた。谷口が続ける。
「一緒にJ1へ昇格しましたけど、日本一の戦力というか、本当に素晴らしいチームですし、その町田に勝ったのはチームとしてすごく大きい。開幕から連敗しているなかで本当に難しい状況ではあったけど、そういうなかで勝てたのも、チームにとってすごく大きかったと思っています」
高校生年代まで所属したヴェルディのアカデミーで培われたテクニックは、いまでは最終ラインにおける緻密なポジショニングと正確なビルドアップに反映されている。国士舘大学をへて古巣に加入して4シーズン目。昨年11月の川崎フロンターレ戦では、すべてセットプレーからハットトリックを達成する快挙も演じた。
足元のうまさだけでなく強さと高さ、そして得点力をも兼ね備え、ヴェルディの6位フィニッシュに大きく貢献した25歳のCBのもとには、このオフに複数のJ1クラブからオファーが届いた。水面下で争奪戦が繰り広げられていたなかで、昨年12月18日にヴェルディから契約更新が発表された。
今シーズンのヴェルディは、見木友哉(現・アビスパ福岡)を除いた主力のほぼ全員が残留した。4シーズン目の指揮を執る城福監督のもと、お互いを高め合えるチームメイトたちとさらに上のステージを目指したい。残留を決めた谷口は、今シーズンの戦いへ向けた思いをあらためてこう語った。