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Jリーグ 6日前

味方を楽にし、敵を嫌がらせる。小池龍太が体現する新しい鹿島アントラーズ。なぜ鬼木達監督は右MFで起用したのか?【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 明治安田J1リーグ第2節、鹿島アントラーズ対東京ヴェルディが22日に行われ、4-0で鹿島が勝利している。開幕節で湘南ベルマーレに敗れた鹿島だったが、ホーム開幕戦となったこの日は鬼木達監督体制での初勝利を収めた。果たして鹿島は1週間の間にどう修正して、この試合に臨んだのだろうか。(取材・文:加藤健一)

4得点の2トップを引き立てた右サイドハーフ起用の小池龍太

鹿島アントラーズDF小池龍太
【写真:Getty Images】

「気持ちと技術の向上が必要」と鬼木達監督が総括した初戦から1週間。鹿島は見事な内容で勝利を手にしている。前節から3人を変更し、濃野公人、松村優太、樋口雄太が先発メンバーに名を連ねた。右サイドは前節の後半途中の関係とは反対で、濃野が右サイドバック、2戦連続先発となった小池龍太が右サイドハーフに入っている。「ヴェルディに対しての狙い」(鬼木監督)が先発変更の理由の1つだった。

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 その狙いが分かるのに、さほど時間はかからなかった。

 25分、鹿島がリードを2点に広げたシーンだった。左センターバックの谷口栄斗からパスを受けたボランチの森田晃樹へ、鈴木優磨が後ろからプレスをかけると同時に小池が正面から寄せた。ボールを奪った小池は素早く前線のレオ・セアラへパスを通す。トラップは浮いたが、レオ・セアラの左足から放たれたシュートはゴール左に突き刺さった。

「まず攻守においてハードワークできるところが、非常に助けになった」と鬼木監督はサイドハーフに入った2人を評価した。「自分なりに考えてチームのやり方を整理した中で、まずいい守備からというところを意識して入った」と言う小池は、この2点目のシーンでウイングバックへのパスコースを切りつつ、ボランチへも詰められる絶妙なポジショニングを取っていた。4発快勝の裏には、こうした一見地味な貢献がある。

 小池は41分のシーンでポケットに走り込んでクロスを上げ、PK獲得へとつなげて3点目の起点になった。そして、75分のシーンでは、ダイレクトで鈴木優磨にパスを送り、4点目をアシスト。3得点に絡む活躍で起用に応えている。

 この試合の主役は、ともに2得点を挙げた2トップだろう。ただ、サイドハーフに入った小池こそがその2人の良さを引き立てていたとも言える。たとえ得点に絡まなくとも、小池の働きはこの試合におけるポイントの1つとなっていただろう。

 そして、小池の働きこそが、まさに鬼木監督が求めているものに近いのではないだろうか。

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