ポステコグルーも感じた違和感。「48時間でかなりのことが分かった」
実際にトッテナムはポステコグルーを招聘した2023年夏に監督人事で頭を悩ませていた。
『The Athletic』によると、ユリアン・ナーゲルスマン(現ドイツ代表監督)やシャビ・アロンソ(現レバークーゼン監督)、アルネ・スロット(現リバプール監督)、ルイス・エンリケ(現パリ・サンジェルマン監督)、ロベルト・デ・ゼルビ(現マルセイユ監督)、ルベン・アモリム(現マンチェスター・ユナイテッド監督)らが候補に挙げられていたそうだ。
オーストラリア人指揮官が何番目の候補だったかはわからないが、少なくとも1番手ではない。一時は新監督への招聘の可能性が高まっていたと報じられていたスロットも、5月末にフェイエノールト残留を明言していた。
コンテの後任としてトッテナムの監督に収まったポステコグルーも、昨年5月に行われたマンチェスター・シティ戦後に「この48時間で、このクラブの土台が非常にもろいことが分かった。私がそう考えているだけだが、48時間でかなりのことが明らかになったと思う」と、クラブとファンに向けて苦言を呈した。
ここまで監督に批判されるクラブは珍しい。こうした前例や理由を踏まえると、シーズン途中にトッテナムが新たな監督招聘に向けて動かないことも納得できる。いや、「動かない」ではなく、「動けない」というのが正しい表現だろうか。
モウリーニョとコンテを解任した後に暫定体制を敷いたライアン・メイソンに3度目の暫定監督をお願いすることもできるだろうが、根本的に怪我人が多いことから、大幅な成績改善を見込むことは難しい。