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コラム 2日前

過去15年で最低の成績。トッテナムはなぜ監督を解任しないのか? “動かない”のではなく“動けない” 根深い理由【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

ポステコグルーの成績ならとっくに解任のはずが…

 ポチェッティーノはタイトルこそ獲得できなかったが、近年スパーズで監督を務めた人物の中で最も良い成績を残した。彼以降にクラブはジョゼ・モウリーニョ、ヌーノ・エスピリト・サント、アントニオ・コンテ、ポステコグルーの4人を正式監督として雇っている。

 ポステコグルーを除く3人が解任されたシーズンのプレミアリーグの成績を振り返ると、モウリーニョは平均勝ち点「1.56」、ヌーノは「1.5」、コンテは「1.75」。解任の理由は成績不振だけではないが、「プレミアリーグの成績」という基準で見れば、今季の平均勝ち点が「1.2」のポステコグルーはすでに解任されていてもおかしくない。

 しかし、そういった噂は有力なメディアから出てきておらず、このまま続投するというのが自然な流れになるだろう。

 奇しくもトッテナムが解任してきた監督たちは、次なる仕事場で好成績を収めている。

 フェネルバフチェで監督を務めるモウリーニョは、最終ラインに怪我人が続出している状況でもリーグ2位と優勝争いに関与。ヌーノはノッティンガム・フォレストで、ポステコグルーとは対照的にリーグで最も走行距離が少ない“省エネ”サッカーを志向して、怪我人を最小限に抑えながらプレミアリーグで3位と躍進し、コンテが監督を務めるナポリもセリエAで首位を走っている。

 実績と実力を兼ね備える彼らでさえも、トッテナムでは好成績を収めることができなかった。その理由の一部が、本人の口から語られている。

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