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Jリーグ 5日前

出場7試合の悔しさを押し殺し…。新しい川崎フロンターレを丸山祐市が支える。35歳が「生き生きできている証拠」【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

高井幸大がポテンシャルを発揮できているのも…

「守備の人間なので、チームとして守備を整理してくれたら助かるし、僕が生きる部分が多くなる。ずっとボールを持っているに越したことはないですけど、守備のところをしっかりとやってくれているので、それは生き生きとプレーできている証拠だと思います」

 後方からパスをつなぐ、前線から奪いにいくことが理想ではあるが、この2試合では相手にボールを持たれることも許容し、前線は前から追いながらボールが頭を越えたら帰陣。その際のポジショニングもボールを動かされた際のスライドも整理され、最終ラインも狙いどころを絞りやすくなった。

 チームとしては後方から動かす丸山の存在も大きい。たった2試合とはいえ、高井が多大なるポテンシャルの一方、若さゆえに露呈しがちな隙や判断、ポジショニングの稚拙さを一切見せていないのは、チームとして守れていることに加え、丸山との役割が明確になっていることも大きいだろう。

 攻撃面でも丸山の良さは発揮された。

「リスクを侵さないように、変なところで中途半端に取られたら失点につながりますし、気を付けながら耐えた前半の45分でした」

 昨季のように後方から短いパスをつなぐことを重要視するのではなく、状況に応じて長いボールを送ることもいとわない。その中で丸山の左足から送られる精度の高いフィードが生きる。

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