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Jリーグ 5日前

もう“弟分”ではない。浦和レッズを守った関根貴大の声。90分間崩れない集団になるために「今の自分なら…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

関根に見えた変化。リーダーシップが欠如した時期があった

「モチベーションを同じ方向に向けるのが僕の仕事だったと思う。中でも声を掛け合いながら、特に凌磨とも喋りながら、バラバラにならないように、同じ方向を向いてやれたかなと思います」

 関根が名前を出した渡邊は、前キャプテンのGK西川周作に加えて、ホイブラーテン、マテウス・サヴィオ、原口元気と構成する5人の“キャプテングループ”の一人であり、最も関根とのコミュニケーションを目にする選手だ。

 その渡邊とのやりとりでも見て取れるように、メンタル面だけでなく、戦術的なビジョンを揃えるという意味でも関根の役割は大きい。

 浦和のアカデミー育ちでもある関根はドイツやベルギーで揉まれた経験もあるが、浦和に復帰後もどこか弟分的なイメージが強く、それほど強く自己主張するタイプではなかった。

 昨夏には酒井宏樹や岩尾憲、アレクサンダー・ショルツがいなくなり、一時はキャプテンを任された伊藤敦樹も欧州移籍をし、明らかにリーダーシップが欠如した状態だった時期に、最も強くコミュニケーションの必要性をうったえていたのが関根だった。

 今シーズンに向けたキャンプからもその光景は見られたが、正式にキャプテンに就任したことによって、そうした働きかけをしやすくなったという。

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