新指揮官も落胆「入りは悪くなかったが…」
これである程度、落ち着いた戦いができると見られたが、鹿島は序盤から守備強度と走力を前面に押し出してきた相手に苦戦。前半のシュート数は湘南の9本に対して5本と、チャンスを思うように作れなかった。決定機も何本か作られ、守護神・早川友基を中心に懸命に阻止。0−0で折り返した。
ここで修正を図れればよかったものの、後半に入ってもギアが上がらず、64分にとうとう均衡を破られる。昨季2ケタゴールの湘南のスピードスター・福田翔生に中央を破られ、柴崎岳、関川郁万、植田直通のセンターラインが対応したが、最終的にはネットを揺らされてしまった。
鬼木監督も迅速に動き、濃野公人や松村優太、田川亨介、徳田誉といった持ち駒を続々と投入。前線に迫力を持たせようと試みたが、1点が遠いままタイムアップの笛。「試合を通してもっとアグレッシブなサッカーを見せたかった。入りは悪くなかったが、少しコンパクトさを欠いて後ろ重心になってしまった」と指揮官も落胆を隠せなかった。
一番深刻だったのは、シュート数7本と湘南の半分程度しか打てなかったこと。「90分を通してセットプレー以外のチャンスをチームとして作れなかった」と知念も伏し目がちに話していたが、最もフラストレーションを感じた1人が鈴木優磨だろう。