MF：名願斗哉（みょうがん・とうや）

【写真：Getty Images】

生年月日：2004年6月29日（20歳）
所属クラブ：ベガルタ仙台
昨季J2リーグ成績：16試合0ゴール0アシスト

　
　ベガルタ仙台の背番号「24」は、静かに燃えていることだろう。名願斗哉はブレイクが期待される若きタレントの1人だ。

　現在20歳の名願はガンバ大阪のジュニアユースから地元・大阪の履正社高校に進学。高校3年時に出場した全国高校サッカー選手権大会で素晴らしい活躍を見せ、チームが3回戦敗退となったのにもかかわらず、大会優秀選手に選ばれている。

　将来が嘱望されるサイドアタッカーは2023年に川崎フロンターレの一員となった。三笘薫に続く逸材として注目を集めたが、川崎では定位置を掴みきれず。昨年2月からベガルタ仙台に期限付き移籍という形で武者修行に出ている。

　そのプレーが三笘に重ねられているように、彼の強みはドリブルにある。柔らかなタッチと一瞬の加速で、対峙する相手選手の重心の逆を突く。スピードが落ちないドリブルは相手にとって大きな脅威だ。

　非凡なスキルをもつ名願だが、仙台で過ごした昨季はリーグ戦16試合の出場にとどまった。そのほとんどが途中起用であり、今季はアピールを続けてさらに出場時間を増やしたいところだ。

　成長のきっかけになりそうなのが、昨季のクライマックスであるJ1昇格プレーオフ決勝のファジアーノ岡山戦だ。名願は、この大舞台で約25分間プレー。残念ながらチームは敗れ、名願は大粒の涙を流していた。

　その姿からは期限付き移籍加入ながら誰よりも熱い想いが感じられた。今季はチームをさらなる高みへ導き、嬉し涙を見せてほしい。