自慢の走力をどこで活かすか
高い位置でプレスをかけないフォレストは、必然的にミドルサードとディフェンシブサードでボールを奪う回数が多い。そのためにも最終ラインとGKに質の高い選手を固定して配置しており、失点数はリーグで3番目に少ない。
ここで重要となるのが「トランジションの意識」と「走力」だ。彼らは低い位置から質の高いロングカウンターを成立させるための足を残しており、このスタイルに適した選手をピッチ上に配置している。
ボランチのエリオット・アンダーソンとトップ下のモーガン・ギブス=ホワイトは、走力がある上に、ボールをキープしながら前進させることが上手い。ドリブルでのキャリーに、フリーの選手を見つける視野の広さとパスの質を高いレベルで兼ね備えている。
彼らが起点となってロングカウンターが始まると、両ウイング(WG)のアンソニー・エランガとハドソン=オドイ、最前線のクリス・ウッドが一斉に前へ走り出す。そのまま少ない手数でフィニッシュに持ち込むのが得意な形だ。
『Opta Analyst』の記事によると、フォレストは攻撃を仕掛けるときに他のどのチームよりも速く、1秒間に平均2.1mを移動しているそうだ。ボールを持っているときのパス本数も平均2.8回とプレミアリーグのチームの中で最も少なく、上記に説明したことがデータにも表れている。