勝利を目指す上で効率的なサッカー
ヌーノ・エスピーリト・サント監督がフォレストで展開しているサッカーは効率的で、理にかなっている。
平均ポゼッション率はリーグ最低の39.5%と、相手がボールを握ることが前提の上で設計している。その上で重要なポイントは「無駄に走らない」「トランジションの意識」「少ない人数でカウンターをやり切る」の3点だ。
守備時に[4-4-2]の陣形となるフォレストは、チームの原則としてハイプレスをかけない。高い位置でボールを奪うことよりも、一度構えることで守備の安定性を重要視しており、ミドルブロック、ローブロックで相手の攻撃を跳ね返す。
ハイプレス×ハイラインの戦術は瞬間的な殺傷能力こそ高いが、試合全体や長いシーズンを踏まえると効率的とは言えない。ボーンマスのようにリスク以上の成果が出れば別の話だが、強度が落ちると前線と最終ラインが間延びする傾向がある上に、選手たちの疲労が蓄積しやすく、スタイル的にも接触プレーが増えて怪我のリスクが増える。