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Jリーグ 1週間前

新生・セレッソ大阪の顔となれるか。2人のアカデミー出身が挑む勝負の年。その背景には伝統の背番号「8」への想いが【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by 編集部

中島の13番への想い。ベガルタ仙台からは慰留されたが…

「(1月に引退した柿谷)曜一朗君が徳島から帰ってきて(13番を)つけて成功し、そこから8番になったという大きな番号。そこを目指しすぎてもよくないけど、アカデミー出身として目標にしているのは事実。『自分がなりたい未来像』なのは確かですね」と本人も神妙な面持ちで言う。

 実は中島が13番をつけるのは、2022年開幕時以来2度目。当時は一定の成果を収めたアルビレックス新潟からレンタルバックして2年目だったが、セレッソでは分厚い選手層という壁にぶつかり、仙台への2度目のレンタル移籍を強いられている。

 しかしながら、今回は仙台で大きな成果を残して戻ってきた。森山佳郎監督ら仙台のスタッフから強く慰留されながら、本人は「『後悔したくない』と復帰を決断。2025シーズンに勝負を賭けているのだ。

「仮に仙台に残留して活躍できたとしても、サッカー人生を終えた時に『あの時、セレッソでやっていたらどうなっていたんだろう』という疑問が絶対に頭に浮かぶと思った。僕は幼少期からハナサカクラブに支援してもらったんで、その恩返しもしたかった。当時のセレッソは(曜一朗君たちがいて)輝いていましたけど、自分がそれを取り戻したいと思っています」と中島は強い決意を口にした。

 プレシーズンを見る限りだと、ハットンの控えの座を大卒新人・古山兼悟と競う構図になっているが、今季からベンチ入り上限人数が9人と枠が広がったこともあり、中島にチャンスが巡ってくる可能性も高そう。「J1でも点を取れる選手」であることをまずは証明することが彼に託された責務である。

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