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Jリーグ 1週間前

韓国での経験を糧に。江坂任はファジアーノ岡山に何をもたらすのか。Jリーグを外から見てより鮮明になった必要なもの【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「自分たちも見習う部分はたくさんある」

「強度が年々上がっていると映像を通しても感じていたし、だからこそ球際に強い神戸や町田が上位にくる。特に町田や東京ヴェルディはいい教科書じゃないけど、ベースとなるJ2での戦いのレベルを上げながら、プラスアルファとして新しく加入した選手たちがそれぞれの能力を発揮していた。真似をするわけではないけど、そのあたりは自分たちも見習う部分はたくさんあると思っている」

 4シーズン目を迎える木山隆之監督のもとで継続性がもたらされ、主力のほぼ全員が残留した陣容へ、GK佐々木雅士、DF立田悠悟、U-20日本代表の中心を担うMF佐藤龍之介、そして江坂が加わった。どんなに苦境に直面しても、決して下を向かないメンタリティーの強さもチームへ加えられると江坂は笑う。

「ストレスのはけ口みたいなところを取っても、日本とはまったく違う環境ではあったので、そこは自分でメンタルをコントロールしながら成長できた部分だと思う。韓国のサッカーにアジャストする時期だけでなく、その後に試合に出られない時期もあったなかで、我慢と試行錯誤を重ねながら訪れたチャンスをいかに生かすかを繰り返してきた日々で、選手としてだけでなく人としても成長できたと思う」

 韓国語の通訳はいたが、日本人のフィジカルコーチにつく時間のほうが多かった。江坂は必死に単語レベルで韓国語を覚え、何とかコミュニケーションを取った2シーズンで、リーグ戦だけで50試合に出場して8ゴールをあげた。外国人選手になった経験が、岡山でも生きると再び笑う。

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