海外日本人選手 最新ニュース
昨年5月に高岡伶颯(日章学園)のサウサンプトン加入内定が発表された。高岡のようにJリーグを経由せずに海外挑戦を決断する選手は多くなく、一般的に海外移籍は言語や文化、環境面で苦戦する可能性が高い。そのリスクは承知の上で、さらなる成長を目指し欧州サッカーの舞台へ。今回は若き頃から輝きを放ち、高校卒業後に海外のクラブへ羽ばたいた逸材を紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は2025年1月10日時点。
FW:伊藤翔(いとう・しょう)
【写真:Getty Images】
生年月日:1988年7月24日
加入先:中京大中京高校→グルノーブル
ヨーロッパでプレーする日本人選手が多くなったとはいえ、現在も高校卒業後にJリーグを経由せずに海外クラブへ加入を果たすプレーヤーは多くない。限られた逸材だけに許された、その厳しい道を初めて歩いたのがFW伊藤翔だ。(注:Jリーグ発足以降の記録)
愛知県で生まれた伊藤は中京大中京高校に進学。高校在学中にイングランドの名門アーセナルに練習参加する機会を得た。ここで名将アーセン・ヴェンゲルから高い評価を獲得したことで、一気にメディアの注目の的に。高校卒業後にグルノーブル(フランス2部)に加入を果たした。Jリーグ発足後としては、Jクラブを経由せずに直接海外クラブに羽ばたいた先駆者になった。
欧州での活躍が期待されていた伊藤だったが、フランスでは出場機会の確保に苦しんだ。グルノーブルには4シーズン在籍したが、公式戦出場は6試合に留まった。その合計出場時間はわずか123分となっている。
その後、フランスを離れた伊藤は、2010年に清水エスパルスに完全移籍。横浜F・マリノス、鹿島アントラーズ、そして松本山雅FCへの期限付き移籍を経て、現在は横浜FCでプレーしている。今年で37歳になるストライカーのゴールへの嗅覚は衰えを感じさせない。
【関連記事】リスクが高い!? 高校卒業後に欧州へ渡った日本人(1)
リスクが高い!? 高校卒業後に欧州へ渡った日本人(2)
リスクが高い!? 高校卒業後に欧州へ渡った日本人 全紹介 【了】