DF:酒井高徳(さかい・ごうとく)
生年月日:1991年3月14日
キャプテンを務めた主なクラブ:ハンブルガーSV(ドイツ)
日本代表としても長く活躍したDF酒井高徳は、ブンデスリーガで「日本人キャプテン」の先駆者となっている。
アルビレックス新潟でプロデビューを果たした酒井は、2012年にシュトゥットガルトに期限付き移籍。ここで目覚ましい活躍を見せたことで、2013年に完全移籍へと契約が切り替わった。
彼がブンデスリーガのクラブで日本人初のキャプテン(チームキャプテン)となったのは、ハンブルガーSVでの出来事である。シュトゥットガルトでの出場機会減少を受けて、酒井は2015年にハンブルガーSVへの完全移籍を決断。加入2年目となる2016/17シーズンの途中にマルクス・ギズドル監督からキャプテンに指名された。
キャプテン就任当時のハンブルガーSVは不振にあえぎ、残留争いに巻き込まれている状況。クラブは2部降格経験がないため、このタイミングで主将を任された酒井にのしかかる重圧は想像を絶するものだったに違いない。
しかし、これは指揮官の英断だったようだ。酒井に導かれたハンブルガーSVは、リーグ戦ラスト3試合を無敗で終え、最終的に14位フィニッシュ。見事に降格圏を脱することに成功している。
残念ながら、引き続きキャプテンを務めた翌17/18シーズンは2部降格の憂き目にあい、サポーターから少なくない批判にさらされることになってしまったが、酒井が日本サッカーに与えたものは大きい。
長谷部誠や遠藤航など、ドイツで日本人選手がリーダーとして評価される流れを作ったと言っても過言ではないだろう。トップリーグでキャプテンに指名される瞬間は誰もが経験できるものではない。